こんにちは、認知症パパを介護中のユウコ姉です。
自宅で介護をつづけていると、気持ちに余裕がなくなってきませんか?
だからいい意味で、ココロにスキマを作りましょう。

大好きな雷様作品、3本見てきました!
没後50年特別企画【市川雷蔵祭】について
30余年前のリバイバルでファンになって以来、上映されるたびに映画館に足を運び、DVD、ビデオ、書籍を買い漁ってきた私(笑)。
今回は『没後50年』というコトで、計14作品が2週間に渡って日替わり上映されました。
出演作が150本以上ある雷様映画、100本以上は見ているはずと自負していますが、この映画祭で未観賞作を見るコトができました!
【斬る】1962年作品(71分)
DVD持ってるんだけど、好きな作品なのでつい・・・(笑)。
何回見ても素晴らしい映画です!
出生の秘密を抱えた主人公が養父と義妹を殺され、敵撃ちをして出奔しますが、良い主に出会って運命を共にするという柴錬の物語。
快活な青年侍だった雷様が、悲惨な過去を知り、家族を亡くし、どんどん憂いを帯びていく様に惹きつけられます。
凄惨な闘いと、日本古来の静かで美しい佇まいとの対比が際立っているのも魅力のひとつ。
【スタッフ】
- 監督/三隈研次
- 原作/柴田錬三郎
- 脚本/新藤兼人
- 撮影/本多省三
脚本が、新藤兼人だったの知らなかった。三隈研次は『眠狂四郎』他たくさんの雷蔵映画を撮っていますが、私はこの『斬る』が一番好きかも。*^^*
カメラワークもすごく粋で、ラストの武家屋敷のシーンなんて、釘づけになってしまいます。
【キャスト】
義妹役の渚まゆみが大根過ぎて笑えるんだけど、デビュー間もない頃だったんだろうし、ご愛敬って感じですね。
主人公の高倉信吾は、お家のために罪を犯した侍女(藤村志保)と、彼女を救った藩士(天地茂)の間に生まれた子供。天地茂が渋くて、いいです。
【女と三悪人】1962年作品(103分)
この作品は、今回初めて見ました!
『天井桟敷の人々』と『三人吉三』がベースになっているらしい。
いやぁ~、面白かったです! “三悪人”というけれど、三人の男たちが悪ぶりながらも情に厚くて、純情で、まさか最後がハッピーエンドだなんて、うれしい裏切られ方でした。
劇中劇で雷様の『弁天小僧』もちょいと見られるし、見どころいっぱいの作品です。
【スタッフ】
- 監督・脚本/井上梅次
- 撮影/今井ひろし
この映画をオープンセットで撮影したなんて、どれだけ費用がかかったのやら。
湖畔のシーンで妙に声が響いたりするのも、そのせいだけど、手作り感がまた良いですね。
【キャスト】
三人の男たちを虜にするのは当然かも!?ってくらい、山本富士子が美しく、行く先々で一目惚れされる雷様も超素敵。
そんな中、堕落しきった坊主役の勝新太郎が、ひょうきんで憎めない愛されキャラを演じています。
中村玉緒との接点はなく、彼女はいつも通り雷様を追っかけています(笑)。
【切られ与三郎】1960年作品(95分)
コレもDVD持ってるんだけど、ちょうど時間があったし、なにしろカメラが宮川一夫なので行ってきました!
『炎上』も見たかったのですが、時間が合わず断念。
とにかく映像が美しい! 甍の波を泳ぐように御用提灯が走るシーンは圧巻です。
【スタッフ】
- 監督・脚本/伊藤大輔
- 撮影/宮川一夫
雷様は多くの映画に出演しているけれど、駄作がホント少ないんですよね。
当時、いい監督、いいカメラマン、いい脚本家がいっぱいいたことに感謝です!
【キャスト】
女運が悪くて道を踏み外す・・・雷様作品によくあるパターンです(笑)。
悪女に裏切られる悲しい結末なのですが、最後に義理の妹だけが真実の愛を捧げてくれる場面に泣けてきます。
市川雷蔵の魅力とは
20代の私が雷様に初めて夢中になったのは、開始直後のBS2で放送されていた『眠狂四郎』シリーズでした。

なんて立ち姿の美しい人なんでしょう~~!!! 誰? コレいったい誰!?
うっとりと画面に見入ってしまったのを、今でもよく覚えています。
つけ入る隙のない完璧な美しさ!だと思いました。
【ニヒル】とは、虚無的を意味するラテン語。
それはそのまま『眠狂四郎』や『大菩薩峠』の机竜之介のキャラクターに通じますね。
実際の市川雷蔵という人は、ユーモアがあって家族や友人を大切にする明るい人柄だったそうですが、やはり孤独な生い立ちのせいか、どこかに影があったかもしれません。
芸術的にも価値のある作品が多いので、【雷蔵祭】がある時はぜひ映画館でお楽しみくださいませ。*^^*
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