『恋の病』台湾【映画】

こんにちは、認知症パパを介護中のユウコ姉です。

自宅で介護を続けていると、気持ちに余裕がなくなってきませんか?

だからいい意味で、ココロにスキマを作りましょう。

ユウコ姉
ユウコ姉

おかしくって、切なくなる、台湾発の恋愛映画を見てきました

 

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【恋の病~潔癖なふたりのビフォーアフター~】について

前回も言ったけど、邦題なんとかしてほしい。(ーー;

『潔癖なふたりの~』なんて副題いりませんよね。

『恋の病』だけなら、イケてたのに

という愚痴はさておき、なかなかいい映画でしたよ。*^^*

昔のジャック・ドゥミを彷彿とさせるようなポップな映像が可愛くて、キャラのリズミカルな動きも笑えます。

私は若い頃、ジャック・ドゥミの仏映画が大好きでした!

でも事態は徐々に深刻に・・・。

同類相哀れむ”的にわかり合っていたカップルの片割れが“正常”になってしまって、さぁ大変。

だんだん笑えなくなってくるのですが、お話が二転三転する不思議な魅力にあふれた作品でした。

概要&受賞歴

『恋の病~潔癖なふたりのビフォーアフター~』 (原題:『怪胎』)

  • 製作年/2020年
  • 製作国/台湾
  • 配給/エスビーオー、フィルモット
  • 上映時間/100分
  • 言語/中国語

受賞歴

  • 第22回ウーディネ極東映画祭観客賞W受賞
  • 第19回ニューヨーク・アジア映画祭審査員特別賞受賞
  • 第24回富川国際ファンタジック映画祭最優秀アジア映画賞受賞
  • 第5回ロンドン東アジア映画祭最優秀作品賞受賞、他

 

スタッフ&キャスト

【スタッフ】

  • 監督・脚本/リャオ・ミンイー

【キャスト】

  • リン・ボーホン(ボーチン)…翻訳をしながら生計を立てている重度の潔癖症の青年
  • ニッキー・シエ(ジン)…ヌードモデルをしている同じく潔癖症で窃盗壁のある女性

主演ふたりの髪型まで左右対称になっていたり、人物と背景がポップアートみたいにカラフルでおしゃれな演出を凝らしていたり、見ていて楽しくなりました。

あらすじ

強迫性障害(OCD)を患うボーチンは、病原菌を恐れて外出もままならない重度の潔癖症。血がにじむまで手を洗ったり、家じゅうを消毒したり、外に出る時には防塵服とマスクを着用しています。

他人との接触を必要最小限にしてきた彼でしたが、自分と同じ格好をした女性ジンに出会い、恋をして、二人は一緒に暮らすことに。

ボーチンは才能ある翻訳家だけれどタイピングが超スロー、逆にジンは表彰されるほど高速タイプができるため、互いの長所を生かして仕事をこなし、協力して掃除をし、家の中で楽しく暮らしていたのに、ある日突然ボーチンの潔癖症が治ってしまった!?

元の病気に戻そうとするジンと、外の世界に染まり始めるボーチン

“一緒なら完璧”と思っていた二人の間に、少しずつ亀裂が生じ始めます。

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【恋の病】総評 ★★★★☆

面白かった!\(⌒▽⌒)/

いわゆる大作ではないけれど、こういう作品は映画館で観たいものです。

潔癖症カップルの二人が可愛くて、映像がスタイリッシュで、エンドレスに続きそうな物語の練り方も良かったです。

5つ星の採点評価は ★★★★☆

最近の台湾作品は、映画もドラマも超オススメ。

かつては情緒があって芸術的だけど暗すぎる・・・ってイメージでしたけどね。

せっかく素敵な作品がたくさん生まれているのに、中国本土では当局が芸能界への介入を始めたらしい。(ーー;

台湾や香港の映画産業にも悪影響が及ばなければいいけどなぁと危惧しています。

名場面&名セリフ(ネタバレ注意)

結局この二人は、本当に愛し合っていたのか、それとも同じ病を絆と錯覚していただけなのか。

そんな答えは出ませんが、二人だけの世界から片方が飛び出してしまえば、もう片方が取り残されてしまうのは必然なのかもしれません。

「誰も自分を理解してくれない」と孤独に生きて来た彼らが、ようやく見つけた魂の片割れは、それこそ運命だったに違いありません。

ボーチンが初めてジンに会った時、彼女は万引きをしている最中。職業はヌードモデル、突拍子もない行動を起こすジンに、大人しいボーチンは夢中になります。

『このイカれた子は僕をドキドキさせる』

そう思っていた彼も、自分の病気が治った途端、この発言。

『僕は正常になったんだ!』

「もう君とは違うんだ」って意味ですよね。

でもそんな夢からジンが目覚め、実際には彼女の病気が治って立場が逆転した時、ジンもまた同じセリフをボーチンに投げつけます。

映画は「彼を傷つける前に別れようか、どうしようか」と彼女が悩むシーンで終わるけれど、私はそこで今度はボーチンが夢から醒め、次は二人同時に病気が治ればいいのになぁと思いました。*^^*

そんな甘いエンディングを想像したのは、私だけでしょうか?(笑)

 

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