こんにちは、認知症パパを介護中のユウコ姉です。
するコトなくって退屈してます? はい、わが家も閉塞感が漂っております。

こんな時には児童文学がオススメ! 意外と泣けたりするのです
ケストナー作【エーミールと探偵たち】
これはですね・・・私が初めて読んだケストナー作品です。*^^*
もしかしたら、これが一番好きかもしれませんっ!!!

みなさんは、ケストナーを読んだコトありますか?
もし未体験なら、ぜひぜひ、このお家時間が長い機会にトライしてみてくださいませ。
お子様と一緒に読むのもいいけれど、大人のあなたがこっそり(いえ堂々と!)読めばいいのです!
- 読み始めれば、あっという間に童心に還ります。
- その後「お話に出てくる子供たちを助ける仲間でありたい!」と願うようになるはずです。
- そして自分もハッピーワールドの住人になっていて、胸がじ~~~んとするコトでしょう。
あぁ、なんて幸せな物語なのでしょう!
子供が子供らしくて、彼ら独自の世界が確立されていて、正義を貫く力を発揮できる・・・ただそれだけで、世の中がどれほど素晴らしくなるコトかっ!
【エーミールと探偵たち】あらすじ
エーミールは貧しい母子家庭の男の子。お父さんは亡くなり、お母さんは美容師として働いています。
ある日ひとりで、おばあさんの家に遊びに行きますが、途中の列車の中で、一見親切そうな悪い男に所持金を奪われてしまいます。
お母さんの苦労を知っているエーミールは「絶対お金を取り戻す!」と決心し、犯人を捜すために途中下車、そこで知り合った少年たちが知恵を出し合い、彼を手伝うコトになりました。
彼らは交代で犯人を監視し、みんなでそいつを取り囲み、ついに正義を成し遂げるのです。

してやったり!「よくやった!」と膝を打ちたくなりますよ(笑)
エーリッヒ・ケストナーについて
ケストナーは、ドイツの詩人であり作家です。
素晴らしい児童文学を書いていますが、いわゆる魔法が飛び交うファンタジーではなく、とてもリアルな子供たちの世界を描いています。
彼は『自分もかつて子供だったことを忘れてしまった、夢をなくした大人たち』にこそ、これらの物語を読んでほしいのかもしれません。
エーリッヒ・ケストナー <Profile>
- 1899年、ドイツ東部ドレスデン生まれ
- 教師になるため師範学校に進学したが、第一次世界大戦に召集される
- 大学卒業後、新聞社に就職
- 1928年『エーミールと探偵たち』を発表
- ファシズムを非難していたため、ナチスに迫害を受ける
- 1960年、国際アンデルセン賞を受賞
- 1974年、没
ケストナー作【ふたりのロッテ】
コレは日本でアニメ化されているので、ご存じの方も多いコトでしょう。
とぉ~っても素敵なお話ですよねぇ。*^^*
物語に出てくる「ロッテ+ルイーゼ」という双子の娘の名前は、ケストナーが愛した女性の名前だそうです。
離婚してシングルマザー&ファーザーが増えている昨今、こんな結末を迎えるコトができたなら、どれだけ子供たちは幸せになれることか・・・そう思ってしまいます。
【ふたりのロッテ】あらすじ
ある夏、スイスの林間学校に集まったドイツ人の女の子たち。その中には音楽家の父親と暮らす、お転婆ルイーゼと、雑誌編集者の母親を持つ大人しいロッテも参加していました。
ところが驚いたコトに、この二人の女の子は、頭のてっぺんからつま先まで見分けがつかない程そっくり!
最初は自分に似ているコトに反感を持ちますが、すぐに仲良くなり、やがて自分たちが両親の離婚で引き離された双子の姉妹であると気づくのです。

そして二人は、ひそひそこそこそ、お互いの情報を綿密に交換
内緒で片方の姉妹になりすまして、父親と母親を取り換えっこ・・・コレってなんて素敵な目論見でしょう!
もちろん二人のおかげで、両親の誤解は解け、めでたく家族4人で暮らすコトができるようになるのです。
ケストナー作【飛ぶ教室】
もしかしたら、ケストナー作品の中でこのタイトルがもっとも有名かもしれませんね。
これは、ある男子校のクリスマスシーズンのお話で、その学校には「正義さん」と「禁煙さん」というとってもユニークな大人がいて、いつも彼らに寄り添ってくれています。
こんな先生がいてくれたら、学校生活は愉快で楽しくなるに違いありません。

私は読み返すたびに、いつも感動して泣いてしまうんです(笑)
少年時代、学校でつらい思いをしたベク先生は「生徒たちが何でも相談できる先生になろう」と決意し、その通りの教師になりました。
こんな先生がいっぱいいたらうれしいなぁと、心の底から思います。
【飛ぶ教室】あらすじ
クリスマス劇の稽古に忙しい寄宿学校の男子生徒たちは、そんな時でもケンカや、いたずらで大忙し。
彼らは「正義さん」ことベク先生と、学校近くの廃車に住んでいる「禁煙さん」が大好きで、事あるごとにこの二人のどちらかに悩みを相談しに行きます。
この人たち・・・実はこの学校の卒業生で、何年も前に音信不通となった親友同士でありました。
それに気づいた少年たちは、二人を再会させようと素敵な計画を練り始めます。
そしてやってきた、クリスマス休暇。お金がなくて家に帰れなくなってしまったマルティンには「正義さん」が手を差し伸べ、みんな幸せなクリスマスを迎えることができたのでした。

このお話は子供たちの友情やいざこざ、大人たちとのやり取りを描いていますが、少年の口から、こんな辛辣な批評も出てきます
「教師ってものにはな、変化する能力を維持するすごく重い義務と責任があるんだ。さもなきゃ、生徒は朝はベッドに寝転がってて、授業はレコードにやらせればいいってことになるじゃないか。ちがうよ、ぼくらに必要なのは、教師っていう人間だ。歩くカンヅメじゃないんだ。ぼくらを成長させたいんなら、自分も成長しないではいられない教師が必要なんだ」
学校の先生だけでなく、誰もが“自分も成長しないではいられない大人”であれば、世の中はもっと暮らしやすくなるのでしょうね。
ケストナー作品には、こんなメッセージがたくさん盛り込まれています。
【私の好きな児童文学】今日のまとめ
私には、大好きな児童文学作家が3人います。
- フランシス・ホジソン・バーネット
- ミヒャエル・エンデ
- エーリッヒ・ケストナー
バーネットは、子供のころ読んだ初めての長編小説で、今でも『秘密の花園』が大好きです。
ミヒャエル・エンデは、童話以外の関連本を読むとかなり哲学的で、難解な短編もたくさんあります。

今回はケストナーを取り上げましたが、機会があれば他の作品も紹介しますね
お天気はいいのに、なかなか気分の晴れない毎日だと思います。
みなさんが、少しでもお家で楽しく過ごせますように。
コメント