認知症の妄想と、上手につきあう

やっと外出できるかなと思ったら、もうすぐ梅雨入りしそうです。

マスク着用がつらくなってきましたが、うちの認知症パパは、すっかりマスクが習慣になったようです。

スポンサーリンク

認知症パパ、水戸黄門と同化する

最近、うちの認知症パパは、割と気持ちが落ち着いておりました。

おしゃべりもよくするし(しすぎるけど)イライラしないし、家族の言うコトを素直に聞く良い子だったのですが・・・やっぱり季節の変わり目って、ボォ~っとしちゃうのかなぁ。

久しぶりに来ましたよ! パパの妄想騒ぎがっ!

それは、一昨日の夜のコト。

午後7時を過ぎた頃、2階からパパが大声で私を呼ぶので、びっくりして下に降りてみると、

パパ
パパ

ひめ! 今から黄門さんが来るんじゃったよのっ!?

・・・はい!?(--;

パパ
パパ

ママは知らん言うんじゃ。でもお前は知っとるじゃろ? 黄門さんが来る話

・・・こういう時、アタマから否定するのは危険です。

ひめ
ひめ

え~っと、私は特に聞いてないかな・・・

パパ
パパ

ホンマか!?わしは確かにそう聞いたで!支度せんにゃいけんわい!

あぁ、またか・・・こりゃ困りましたよ。

確か3か月くらい前にも「吉宗の使いの者が家に来る」と言いだして、しばらく家の外で一緒に待ったコトがあったけど(笑)今度は水戸黄門かい。

 

あの時もテレビで『暴れん坊将軍』を見ている最中でしたが、今回は『水戸黄門』を見ていて、ドラマに入り込んでしまったようです。

認知症パパ、知人に電話で確認する

こうなると「それはテレビドラマの世界でしょ?」とか、「そんな人来るわけないじゃない」と現実論を展開しても始まりません。

認知症さんの世界では、妄想こそが自分の真実なので、真っ向から拒否してはダメなのです。

でもね、もう夜だったし「これから迎えに行く」とか言い出しても困ります。

仕方ないから、いつもはパパ論に同調する私ですが、今回は説得にかかりました。

そしたら、怒り始めました。(--;

 

「自分に味方がいない」と察知すると、近所の知人に電話しろ!と言い出したから、さぁ大変!

どうにも収拾がつかない状態だったので、私はママに「先にこっそり電話して、事情を説明して協力してもらおう」と提案しました。

ママは私の部屋からパパの知人に電話すると、何食わぬ顔で

ママ
ママ

パパ、そんなに言うならTさんに電話して聞いてみる?

さっそく電話したパパは、何度も首をかしげて

パパ
パパ

おかしいのぉ。わしの勘違いか、わしはボケてしもうたんか

家族以外の言葉の方が、信頼できるコトもあるようで、本当に助かりました。

いったいどのように説得してくださったのか・・・お礼に行くと「うまく言っときましたよ」とだけ答えたそうです。私とママは本当に感謝しています。

スポンサーリンク

認知症さんのテレビ習慣

もともとパパの趣味は、テレビドラマ観賞と読書でしたが、今では本を手に取ろうともしません。

テレビもずっとつけっ放しで、ただ眺めているだけです。

たまに真剣に見ているかと思えば、劇中に入り込んでしまって、この騒ぎ

 

あと『テレビショッピング』を、じぃ~~っと見つめているコトが多いです

パパが視聴するのはBS再放送ドラマなので、その前後に『テレビショッピング』をやっています。

見たいドラマが始まる1時間近く前からチャンネルを合わせているから、ドラマよりテレビショッピングを見ている時間の方が長いんです(笑)。

それで、ハタと気づきました。

ひめ
ひめ

もしかしてパパは、ショッピング番組が好きなのでは!?

ママにそう言うと、

ママ
ママ

そういや子供も好きらしいからね、そうかもしんない

なるほど~『テレビショッピング』って、司会者がこちらに向かって、何度も同じ言葉を投げかけてくれるので、わかりやすいってコトなのかな。

ずっと不思議だったんだけど、ようやく腑に落ちました!*^^*

また少し、認知症度がアップした

そんなワケで、うちのパパ、最近また症状が進んでいる感じです。

認知症悪化へのステップを一段上がるたびに、なにか奇妙な行動を起こしたり、気分にムラが出たりします。

そしてそんな自分に馴れてくると、しばらく平和な状態に・・・この繰り返しですね。

 

パパ自身が馴れると同時に、一緒にいる私たちが“そんなパパ”に馴れて、扱い方がうまくなるってコトかもしんない(笑)。

当分は警戒体制で、パパの介護にあたろうと、家族で話し合っています。

スポンサーリンク

【認知症の妄想】今日のまとめ

ホントにびっくりしましたよ。

階下から大声で呼ばれたかと思ったら、「黄門さんをお迎えする」ですからね(笑)。

どうやらママが「ひめに聞いてみたらどう?」と、私に振ったせいらしい(こういう人なんです、ママって人は)

 

そして「来る」「いいや、来ない」と問答をしているうちに、パパはなぜか汗びっしょり。

興奮して汗だくになったのか、すぐに着替えさせたけど、カゼでも引いたら大変です。

身体もココロも、自分じゃ制御できない状態なんだなぁと改めて思いました。

今日の認知症パパ語録

わが家では、たいてい私がパパの味方です。

が、今回のように、たま~に私も反論するコトがあります。

そんな時、パパの頼みの綱は、同じ町内で親しくしているT氏です。

パパ
パパ

Tさんに電話して聞いてみようか

コトあるごとにこう言うんだけど、本当に電話したのは今回が初めてでした。

コレが最初で最後の電話でありますように・・・と心から願っています。

 

コメント