こんにちは、いまだ家族を介護中のユウコ姉です。
今日もほんの少し元気になれる、楽しいコトを見つけよう。

今、映画を見るなら絶対コレ!
【教皇選挙】について
重厚な予告編が気になり、早くから鑑賞リストに入れていたのですが、想像以上に面白かった!
この映画は『コンクラーベ』と称されるバチカン教皇交代劇です。
ミステリーっぽいので殺人事件でもからんでいるのかと思いきや、私の浅はかな予想は裏切られました(笑)。

てっきり密室殺人の謎解きかと
そんなあきりたりなサスペンスではなく、信仰の神髄を問うような作品。
最後に驚きのどんでん返しも用意されています。
道理でネタバレ厳禁のはずですね。
映像も非常に美しいので、ぜひ映画館に足を運んでみてください。
概要&受賞歴
『教皇選挙』 Conclave
- 製作年/2024年
- 製作国/アメリカ・イギリス合作
- 言語/英語、イタリア語他
- 上映時間/120分
- 配給/キノフィルムズ
受賞歴
- 第97回アカデミー賞脚色賞受賞
- 第82回ゴールデングローブ賞最優秀脚本賞受賞
スタッフ&キャスト
【スタッフ】
- 監督/エドワード・ベルガー(作品…『西部戦線異状なし』他)
- 脚本/ピーター・ストローハン(作品…『裏切りのサーカス』他)
- 原作/ロバート・ハリス
【キャスト】
- レイフ・ファインズ(ローレンス枢機卿)…出演作『ザ・メニュー』『イングリッシュ・ペンシェント』他
- スタンリー・トゥッチ(ベリーニ枢機卿)…出演作『プラダを着た悪魔』他
- イザベラ・ロッセリーニ(シスター・アグネス)…出演作『ブルーベルベット』他
予備知識なしで見に行ったので、最初の衝撃はロッセリーニでした。
久しぶりに見たから『え~っと誰だっけ?』と頭の中でしばらくリサーチ。

おお~~っ!わかった時には感動しました
年を取ってから、お母さん(=イングリッド・バーグマン)に似てきた感じですねぇ。
化粧っ気なくても美しい!
あらすじ
カトリック教会の最高指導者であり、バチカン市国元首でもあるローマ教皇の死去に伴い、次期教皇を決めるために世界中から集まった枢機卿たち。
伝統のコンクラーベは彼らを世俗から隔離し、閉ざされたシスティーナ礼拝堂内での投票によって決められますが、それはスキャンダルや裏工作にまみれていました。
そんな中、公正な選挙管理の責務を負うローレンス枢機卿(レイフ・ファインズ)は、バチカンの将来を託せる仲間を推挙しつつも、次第に自身の野心に気づき始めます。
新しい教皇は、いったい誰に決まるのか!?
【教皇選挙】総評 ★★★★☆
アクションなし。
イケメン&美女おらず。
殺人などの事件もない。
なのに、一瞬たりとも目が離せない緊張感。

見事としか言いようがありません
選挙というより、水面下で蠢く戦争と言いましょうか。
人類愛を唱えるはずの教会内部で、人間の狡さや権力志向、差別やご都合主義が浮き彫りにされる様が面白い。

実際そうなんでしょうけどね
けれど、まっとうな信仰心を持った枢機卿もいて、最後に救われる気分です。
厳かなコンクラーベの張り詰めた空気感が、見ていて息苦しくなるほどです。
劇場で見るべき、良質な作品だと思います。
【教皇選挙】見どころ(少しだけネタバレあり)
私がこの映画で一番気に入ったのは、なんといっても映像美。
そして『静の中の動』でしょうか。
深紅の衣装をまとった大勢の枢機卿らを俯瞰でとらえるカメラワークが、バチカンの様式美を際立たせており、バロック音楽と主人公の息遣いが緊張感を高めます。
また後半、初めて自分に投票したローレンスの頭上で起こった爆音は天の怒りのようでした。
ラストは現代社会の問題を反映した結末と言いますか、意外性もあり、なかなか良いエンディングだったと思います。
結局このコンクラーベを取り仕切ったのは『亡くなった先代教皇だった』ということかな。
ユウコ姉のひとりごと
映画を見ていて、漫画『チェーザレ』を思い出した。

知ってます?惣領冬実作の歴史漫画
漫画は読まなくなったけれど、この人の絵が好きで、いまだに本棚に並んでいます。
主人公の艶やかな黒髪を表現するために、1コマをほぼ1日かけたなどのエピソードがあるほど、手の込んだタッチなのです。
その中にコンクラーベの描写があって、主人公チェーザレの父親が教皇選挙に挑みます。
もちろん細工は流々で、スペイン・ボルジア家の当主が教皇として君臨することに。
栄光を極めて没落する一族の物語ですが、読み応えのある作品です。
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