取るに足らない誤解で家を飛び出した、うちのパパですが、私たちが一番恐れたのは、認知症であるがゆえの迷子でした。
怒りにまかせて、歩きつづけ。。。「気がつけば、見知らぬ町」
こんな演歌の歌詞みたいな状況に陥ったら、どうしましょう。(><;
お金も持たず、家出する無謀な認知症
さてさて、わが家の王様は、いったいいずこ?
パパの散歩コースを中心に、私はママと一緒に歩きました。

そしたら、すぐに見ぃ~つけたっ♪
やっぱり私の読み通り、散歩コースの折り返し地点で、タバコをぷかぷかしています。
姿を見て、ひとまず安心、次にどうやって連れ戻すか作戦を練りました。
正しい認知症のなだめ方

いっそ警察に通報しようか?
私は、そんなバカげたコトまで考えました。警察に連行されれば、イヤでも家に帰るしかありませんからね(笑)。
でもそれじゃ、おまわりさんに怒られそう。^^;
木影から様子をうかがいながら、二人で思案していますと。。。パパが、ため息をついているのが見えました。

私がちゃんと謝るよ。一緒に説得してくれる?
ママがそう言うので、私たちはそっとパパに近寄りました。

パパ、そんなところで何してるの? 風邪ひくよ
まず私が、そう声をかけたんだけど、

なんで来た? ほっといてくれるか
なんて、つれない返事・・・でも、さっきほど怒った声じゃないし、いくぶん冷静になってます。
認知症パパのプライドを守りつつ、幕を引く
ははぁ~、啖呵を切って飛び出したものの、そろそろ後悔しはじめてる感じです。
そこで私たちは、やさしく根気強く説得に当たりました。ママは平謝り、私はなだめ役です。

パパ、ごめんね。本当に悪かったわ。二度とパパを傷つけるようなコトは言いません。今回だけ許してちょうだい

もうええ、ひとりにしてくれ。わしは今晩ここに泊まる

ここって、パパ! 風邪ひくよ! 浮浪者に襲われたらどうするの

暖かいから風邪なんかひくもんか。なぁ~に襲われたら、やり返してやる
・・・返事だけは勇ましい。(--;
どこかで収拾をつけたいけれど、吐いたツバは吞みこめぬ・・・それがパパの心境だったのかもしれません。
認知症の意地を立ててあげるコト
そこで、パパの男気をくすぐる一計を案じました。
まずは、外泊をあきらめさせなきゃなりません。

じゃ、私もパパと一緒に、ここに泊まる!

そりゃダメじゃ。姫はママと一緒に帰りなさい

パパが帰らないんなら、私も帰りません

そう言わずに、はよ帰れ

パパは娘に、野宿させても平気なのね。私はパパと違ってヤワだから、病気になるかもしんないけど

また、そういうコトを言う
と、言いながら心なしかパパの頬が緩んできた(笑)、よぉ~し、あとひと押しだ!

帰れ

私も残る

帰れ

私も泊まる
こんなやり取りを繰り返した挙句、とうとうパパが「しょうがない」と腰を上げ、「姫のために帰ってやるか」(←ココ、大事!)と、しぶしぶ家に帰りましたとさ。あ~~、くたびれた。
【認知症の説得】今日のまとめ
理解力が低下している、認知症を説得するには。。。いや、そもそも説得は無理だと思った方がいいんですけど(^^;
これが大切かなと思います。私たち家族が今回学んだ、認知症の説得方法でした。
今日の認知症パパ語録
うちのパパは、コトあるごとに

わしほど、理解のある男はおらん!
と、言い切ります。・・・どこがぁ~?
たぶん自分の兄2人に比べてって、意味なんでしょう。
ママに言わせれば「冗談じゃないよ」って感じ。(^^;
パパの兄ちゃんたちは、若い頃そりゃあ横暴でしたが、そんな極端なシロモノと比べるな。(`з´)
『人間は自分のコトほど、よくわからない』といいますが、パパ、あんたもわかってないね。
それは何も、認知症だけが原因じゃないと思います(笑)。
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