先週末、NHKでとても良い番組を放送していました。
ご覧になった方はたくさんいらっしゃるでしょうが、あまりに感動したのでブログで紹介しようと思います。
NHKスペシャル【認知症の第一人者が認知症になった】
この番組の主人公は、医師の長谷川和夫さんと、そのご家族。
ご本人は努めて冷静に自分の症状を分析しているようですが、今自分の身体で何が起こっているのか、これから先どうなるのか、それがわかる怖さは計り知れないと思いました。
それでも・・・
こうおっしゃっていました・・・すごい方ですね。
医師・長谷川和夫さんの認知症症状
長谷川先生の場合は、うちのパパのアルツハイマー型とは違うけど、同じような症状が見られます。
●たとえば、曜日の言い間違い
「何曜日かわかってる?」と聞かれて、「水曜日か・・・いや金曜日か? 木曜日か?」

わが家の日常を見るようでした(笑)
●間違いをたしなめると怒る
これも認知症の特徴のひとつですね。感情のコントロールができません。
●トイレに何度も行く
奥様が「さっき行ったこと忘れてるのかしら」とつぶやいていましたが、わが家でも同じです。
自分の中の確実性が薄れていくから、何度も同じことをしたり、同じことを聞いたり・・・そして「これは聞いても大丈夫かな?」と思い始めると無口になるのだと。
泣けてきます・・・私この番組見て、何回も泣きました。(ToT)
『ボクはやっと認知症のことがわかった』自らも認知症になった専門医が、日本人に伝えたい遺言
- 長谷川和夫著、猪瀬律子著
- 出版社/KADOKAWA
- 発売日/2019年12月27日
- 単行本(224ページ)
- 定価/1,430円
認知症になった時の葛藤
どんな病気でも、宣告されて恐ろしいのは同じだけど、認知症はまたひとつ違った怖さがあります。
うちのパパも、落ち込んで無口になった時期があります。

今も油断できませんが、躁鬱が激しいので要注意です
- 「心のケア」を主張しながら、認知症のうつがどういうものなのか知らなかった。
- そして、自分が提唱した「デイサービス」が楽しくなくて参加をやめてしまいます。
だけど、そこは研究者。
彼は日記を書き続け、自らの葛藤をつづりながら、認知症と向き合っているのです。
『よくわかる高齢者の認知症とうつ病』正しい理解と適切なケア
- 長谷川和夫著、長谷川洋著
- 出版社/中央法規出版
- 発売日/2015年7月31日
- 単行本(237ページ)
- 定価/2,200円
認知症患者の家族の葛藤
認知症さんがこれまで通りの暮らしを続けていけるかどうかは、ひとえに家族にかかっています。
もちろん病状や、本人の意向に沿うことが大切ですけどね。
わが家では最初うちのママが、パパの認知症を受け入れることができなくて苦労しました(笑)。
長谷川家では、先生の仕事のお手伝いをする娘さんが、なかなか受け入れられなかったようです。

立派な仕事をしている、尊敬すべき父親だったんだから無理もありません
けれど「父は、なんら変わっていないんだ」と気づいた時、病気を受け入れることができたんですって。
いいお話ですね。*^^*
【認知症の第一人者が認知症になった】今日のまとめ
どうしてこんなにも感動して、あんなに涙が出たのかといいますと・・・
- まず、うちのパパの姿と重なってしまったというコト。
- 決してパパからは聞き出せない認知症の本心を、長谷川先生の口から聞けたというコト。
- そして、ご家族のあたたかい愛情ですね。
先生のこの言葉は、強がりでもなんでもなく本心だと思います。
番組で聞いた長谷川先生語録
一日の終わりに必ず、奥様にお礼を言う長谷川先生。
うちのパパもよく家族に「ありがとうね」と言ってくれますが、これはホントにうれしいです。
素のままのその人でいるからこそ、素直にお礼も言えるのでしょう。
『認知症になっても見える景色は変わらない』長谷川先生の言葉に、私たち家族も勇気づけられました。
そして先生を、いつも笑顔で見守る奥様がまた素敵でした。
ホントですね。記憶に残らなくてもいいから、いい思い出を作ってあげたいと思います。
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