もしかして、「認知症は生ける屍(しかばね)」そう思ってます?
いえいえ、決してそんなコトはありません。
どうしてなかなか、認知症にも、ちゃんと人格がございます。
好きキライは顕著になるし、本人ルールにのっとった(←ココ重要)善悪や親切心もあるのです。
トイレ用バケツに生け花で、ママ憤慨
うちのパパは、どっちかといえば、文句の多いクレーマーです。
認知症になってからは、気配りも忘れがちだし。(^^;
それが家族の癇にさわるコトも、当然あります。
いつだったか、短時間だからと油断して、ママと私が同時に外出したコトがありました。
近所だし、30分足らずだから「ま、いっか」と思ったんだけど、私が帰宅すると、その直前に帰っていたママが、台所で大声を上げていました。

何、コレ~~!?

ママ、どうしたの? 大きな声出して
ママの方を見てみると、流し台には、お花がいっぱい??
認知症パパが、留守番をした日
どうやら、私たちの留守中に誰かが花を持ってきたらしい。

あれ? お花もらったの?

それどころじゃない! コレ見て、コレ!
近くに行って、のぞきこんでみますと・・・流しには、トイレ用の青バケツ。
花は、その中に生けてあったのでした。
パパにたずねると、留守番中に近所の方がやってきて、お花を分けてくださったのだそうな。

せっかくの花を、そのまま置いといたらかわいそうだから水につけといたよ
パパはご満悦ですが、ママは気持ち悪くて半泣き状態。今にも爆発しそうです。
仕方ないから不本意ながら、私がお礼を言いました。

パパ、よく気がついたね。ありがとね

いやいや、当然のことよ
・・・そうよね、パパは親切心でやったコトだもんね。
本音をいうと、やめてほしいパパの親切

どうして、わざわざベランダからトイレのバケツを、持ってくる必要があるわけ? 流しに、ばさっと置いとけばいいじゃない!
・・・ママは、まだ怒っています。

まぁまぁ、親切でやったコトだから

ちょっと考えれば、わかりそうなもんでしょ!
ママはぷんぷんたけど、パパなりに気を利かせたつもりなのよね。
私だって、パパの親切にイラッとする
いっそ何もせずにいてくれた方が・・・家族はみんな、ホントはそう思ってます。
かくいう私だって。。。
イラッとその1:パパが、自分でコーヒーカップを洗う
→水だけで適当に洗うから、底にミルクが残って超気持ち悪い!
イラッとその2:私が掃除中の洗面台を片づける
→排水口に洗剤をかけておいとくと、必ず洗い流して、栓をきっちり元に戻す
イラッとその3:朝刊の折り込みチラシを仕分けする
→チラシをタテ、ヨコに分けて並べ、テーブル半分以上を占領する
イラッとその4:朝晩のテーブルセッティング
→人数分の箸やコップ、不要なナイフやスプーンなどを、バラバラに出しまくって片づけるのが超面倒
イラッとその5・・・ああ、キリがない! この辺で、やめとこっと(笑)。
【認知症の親切】今日のまとめ
だから私たちは一応お礼を言ったあとで、こっそり片づけたり、元に戻したりするわけです。
本当に面倒だけど、パパは、ひと仕事したような充足感を味わっています。
命に危険があるわけじゃなし、余計な親切くらいは目をつぶるしかないですね(笑)。
今日の認知症パパ語録
うちのパパは、“世界の王者”。

わしほど、やさしい人間はおらん。ママはシアワセだと思いなさい
酔っぱらうと、よくこんなセリフが飛び出します。
ママのこめかみは、ヒクヒクしてますがね(笑)。
はっはっは、この際、はっきり言わせてもらおうか!
シアワセ者は、パパでしょう!
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