若年性認知症の入院

久しぶりに穏やかに過ごす毎日。

心の中は、決して穏やかとは言えませんが。

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通院を嫌がり、暴れる一歩手前

忘れることが多くても、別にいいんです。

日常生活に介助が必要になったって構いません。

でもね。

乱暴するようになると、家族はお手上げです。

 

10月に弟が初めて暴れて以来、お互いに気を遣う毎日でした。

それ以前から、弟に何かを強要したことはないし、ママも私も本人の望むようにしてきたんだけど。

受診日だったその朝、また怒り始めたのです。

 

弟

なんでイチイチ行かにゃあいけんのんやっ!

拳を振り上げて近づいてきたので、

私

嫌なら行かんでいいよ

私はそう言って、すぐに弟の部屋を出ました。

もう、ダメだ。

 

主治医に相談するためにも、なんとか病院に連れて行かなきゃならないけれど、どうしよう!?

まずは病院に電話することに決めました。

病院に連れて行く手段

まだ午前8時前だったので、夜間受付に連絡を入れてみると

職員2
職員

入院させるにしても受診が必要なので、まずは連れてきていただかないと

いや、だからどうやって?

暴れる一歩手前なので、警察も呼べません。

じゃ、救急車?

職員2
職員

いやぁ、ご本人が乗るのを拒んだら、救急隊員は成す術がありませんね

だからぁ、私にどうしろと?

職員2
職員

手がつけられなくなってから警察を呼んではどうですか?

はあ?

殴られてから通報しろっての?

あぁ、誰も頼れない。(--;

 

ママも戦々恐々としているし、このままじゃ食事もできそうにありません。

とにかく、病院に連れて行くのが先決です。

入院でも、安定剤の処方でも、前回より強い睡眠薬でも何でもいいから、手を打ってもらわないと。

 

私は仕方なく、近所に住む従兄に電話しました。

仕事中で迷惑そうなのを無理やり頼んで、弟を病院まで連れて行ってもらいました。

 

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緊急入院の手続き

家族以外の人の前では、おとなしいんです。

従兄の言うことにも素直に従い、病院にたどり着くことができました。

 

連絡をしてあったので、弟はすぐ検査室に。

私だけ主治医に呼ばれ、最近の状況を話しました。

  • 睡眠薬が効かない
  • 夜間せん妄が激しい
  • トイレ以外の場所で用を足す
  • 排便がちゃんとできない
  • 暴れるようになった
私

先生、もう限界かもしれません

従姉
ドクター

そうですね。入院させますか?

ママには『連れて帰らないように』言われていたので、そうお願いしました。

・・・が、

従姉
ドクター

ただ、今日すぐってわけにいかないんです。病室も空いてないし

え゛!?

従姉
ドクター

大丈夫。数日内に用意しますから

そうは言っても一度帰宅して、次にどうやって連れて来れば!?

嫌がるに決まっています。

 

でも、ベッドが空いてないっていうんだから仕方ない。(--;

とりあえず入院のための入念な検査をして、安定剤をもらって帰ることになりました。

 

家族には成す術なし

そんな話をして弟の検査が終わるのを待っていたら、以前お世話になった認知症疾患医療センターの相談員さんがやってきました。

体調不良で長期休暇を取っていたらしく、一年ぶりの再会でした。

ひつじ
相談員

話聞いたよ、大変だったね。まぁヤツれちゃって可哀想に!

年配の相談員さんは、そう言ってハグしてくれました(ToT)。

 

詳しい状況を聞きたいとおっしゃるので、ここ最近どれほど悪化していて私たち母娘が困っていたか説明すると

ひつじ
相談員

もう家族介護の限界を超えてますよ。今までよく頑張ったね

入院を希望したけど、すぐには無理らしいと言うと

ひつじ
相談員

ちょっと待って、先生に掛け合ってみるから

そして本当に、その日の入院許可を取りつけてくれました。

ただし、一般病棟は空いていないため【隔離室】になりました。

【隔離室】と聞くと、何やら恐ろしい気がしますが、TV等の備品がないだけで、本人が落ち着いていれば出入りも自由だそうです。

 

手続きに時間がかかり、弟と待つこと2時間。

小腹がすいたので、コーヒーを飲みながら、チョコレートを分け合っていると、主治医から呼ばれました。

 

従姉
ドクター

少し手が震えているようだから、短気入院で治しましょうね

そんな誤魔化しでやんわりと説得され、弟は訳もわからぬまま即日入院することになりました。

 

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【若年性認知症の入院】今日のまとめ

可哀想でした。

でも連れて帰っても、何もできない。

隣の部屋に弟がおらず、食事はママと二人きりで、なんとも言えない喪失感です。

 

だけど妙にホッとしていました。

夜、物音を気にして起きなくてもいいんだ。

そう思うだけで、緊張感がほどけました。

 

今日のおとぼけママ語録

弟が入院した翌日、ママが言いました。

ママ
ママ

こんなにゆっくり朝ごはん食べたの初めて

だよね~。

パパがいた頃から、ずっと世話に追われていたもんね。

私たちは時々、立ったままコーヒーを飲んだりしてたんです。

しばらく二人でゆっくりしようと思います。

 

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