認知症の妄想は、人を深く傷つけます。
うちのパパも、勝手な妄想で、家族や知人を泣かせてますが。
本人の世界で何かイヤな出来事が発生すると・・・いきなり身に覚えのない言いがかりをつけられて、こっちはたじろぐばかりです。
こんな時は、どんなに弁解したって無駄な抵抗。
嵐が過ぎ去るのをじっと耐えるしかありません。(><;
認知症の勘違いに、つけるクスリなし
確か4年ほど前だったと思うんだけど、うちのパパが突然、ママの姉を嫌いはじめました。
ママとは年の離れたお姉さんで、それは物静かなやさしい人です。
パパは彼女が大好きだったし、そこのひとり娘のお婿さんとは大の仲良し・・・だったのに。
・・・それはお盆に、おば宅に立ち寄った時のコトでした。

パパ、なにが気に入らなかったの?

わしに『何しに来たんか』言うた!
私も一緒にいたけど、おばちゃん、そんなコト言ったっけ??

もう二度とあの家には行かん! 義姉さんなんか、顔も見とうない!
ああ、また始まった・・・こうなると手がつけられません。(><;
なだめるのは逆効果、放っておくしかない
パパの被害妄想だとはわかっていても、私たちに成す術なし。
それに、私とママは大ショックです。おばは、絶対にそんなコト言いません。

おばちゃんが悲しむから、パパの話は伏せておこうね
そう約束したにもかかわらず、うちのママって、思ったコトを口に出さなきゃ気が済まない。
話を聞いたおばは、電話口で泣いていたそうです。
ママとおばが話し合ったところ、

私がなんで来たの(=どうやって)って言ったのが、”何しに”に聞こえたのかも
と、おばちゃん。
パパは運転ができないから『遠くまで大変だったね』という意味で、声をかけたんだけど、パパにはうまく伝わらなかった模様。
認知症の勘違いは、時間だけが解決策
そういうコトだったのか。。。理由が少しわかった私たちは、なんとかパパの誤解を解こうと奮闘しました。
けれど今は、おばの肩を持つコト自体が逆効果、わが家では暴君の主張がすべてです。
ありもしない架空の出来事がプラスされて、悪循環となりました。
それからは、親戚の集まりがあっても、パパは知らんぷりです。
おばが声をかけても目も合わさず、しまいには、

義姉さんが来るなら、わしゃ行かん
なんて言う始末です(泣)。
パパの被害妄想に、家族が謝罪
その後何年も私たちは、おばに会うたびに謝罪しました。

ごめんね、ごめんね。病気のせいだから勘弁してね

今に誤解がとけるか、怒ってるコトを忘れるから許してね
でもおばは「こっちこそごめんね。私の言葉が足りなくて、パパさんを傷つけて」

・・・・・・・・・・
そうじゃないのよぉおおお~、おばちゃんのせいじゃないの。
本当に、本当に、ごめんなさい~~。(ToT)
パパ~、お願いだから無茶を言うのは、家の中だけにしておくれ!
【認知症の勘違い】今日のまとめ
ところが、話は一転します。ある日、おばから電話がありました。
その朝、二度目の電話でした。
最初の電話は、たまたまパパが出たそうな。
買い物から帰ったママに、再度電話をしたそうな。
なぜかと言いますと・・・

あのね、さっきパパさんと話したんだけど『義姉さん、元気ですか? 身体に気をつけてくださいよ』って言ってくれたよ!
パパが久しぶりに、おばにやさしい言葉をかけたんですって!
おばは涙声で、ママに電話で報告です。^^
いったん怒りが氷解すれば大丈夫、怒っていた期間そのものが、なかったコトになるようです。
いやぁ~~でも、ここまでが長かった! みんなで神経すりへらしました。
今日の認知症パパ語録
一度キゲンが直ると、おばに対する感情も昔に戻ったみたいです。パパは急に、

お義姉さん、近ごろどうしよってじゃ?
と、途端におばの心配を始めました(笑)。

義姉さんも年なんじゃ。ママが遊びに行ってやりんさい
・・・はい、はい(笑)。
でもまぁ、一件落着です! よかった、よかった! \(⌒▽⌒)/
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